理事長 挨拶

「あなたはどんなセッションをしていますか」と尋ねられたら「何もできません」と答えるでしょう。 


私は、スピリチュアルセッションはできません。

けれどもセレモニー会社に勤務し、事業者となった今までの 40 年近くの間、多くの人の死に行く人のすぐ横にたち、周りの人々のスピリチュアリティに触れ、また死者の魂を送り出す聖職者の方々と触れあう中で、通り一遍のセラピーケアでは埋まることのない、魂の欠損を抱える人々を見てきました。

 特に自死が周囲に与える影響はその場にいないと絶対に分からないほど深刻なものです。

また、知られていないのは、聖職者の抱える苦悩です。

キリスト教式葬儀を請け負うことが多い私の事業所では多くの牧師や神父と関わりますが、彼等の仕事は儀式が終わればそれで終わりというものではありません。

しかし、遺族や死に直面している人と常に寄り添ってきた聖職者の方々の中には、他人の魂のケアをするに比例して、自身がズタボロにな っていっていく方もいます。

 

ケアする側がケアを必要としているのです。 


 数年前、その闇に飲み込まれて、病んでしまった聖職者の方を、自身の所有する散骨用の船舶に乗せたことがあります。

ただ、海に揺られながら空を眺めていて欲しかった。

そんな気持ちが通じたのか、船の心地の良い揺れや空の青さが、彼を癒やしたのかは分かりませんが、何度かクルーズに出るうちに彼は見事に復帰しました。

突き詰めれば色々な要素があったとは思います。

ただ当時の私は、それを論理立てて説明する術を私はもっていませんでした。 

 

 この心躰研究会SEWがスピリチュアリティとは何か、癒しとは何か、何が社会から必要とされているかについての情報を発信していける団体に育っていくこと、共に育てて行こうという呼びかけをもってご挨拶に代えさせていただきます。

 

特定非営利活動(NPO)法人    
理事長 佐野 睦